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子供の頃、指鉄砲で輪ゴムを飛ばす遊びに夢中になっていました。菓子の空き箱などを的にして毎日のように遊んでいるうちに、飛ばし方を少し工夫することで輪ゴムをより遠くまで飛ばせることを発見しました。

より遠くへ、しかも精確に。このページでは私が子供の頃に編み出した、長距離射撃を実現するための少し変わった輪ゴムの飛ばし方を紹介したいと思います。基本はそれほど難しくないので、以下に出てくる動画を参考にして何度か練習してもらえれば、ほとんどの方が輪ゴム飛ばしの名手になれると思います。

 

長距離射撃のための輪ゴムの飛ばし方

具体的なやり方を動画にしました。以下の説明文も参考にして試しにやってみてください。

基本は一般的な指鉄砲と同じです。まず、右手(利き手)で指鉄砲の形をつくります。指鉄砲をつくった右手の小指に輪ゴムの片方を引っかけ、もう片方を左手でつまんで引き伸ばし、右手親指の後方から回すようにして親指にかけ、そのまま人差し指の方まで伸ばします。(ここまでは一般的な指鉄砲と同じです)。

ここから、引き伸ばした輪ゴムを右手人差し指の先端にかける時、輪ゴムの上側だけが強く張られるように引っかけます(ここが重要なポイントです)。人差し指の先端にかかる輪ゴムの部位を、少し上側へずらした状態で引っかけると、この状態がつくれます。あとは一般的な指鉄砲と同様に、小指にかけた輪ゴムを開放して発射します。

輪ゴムの上側だけが強く張られた状態で発射された輪ゴムは、前回り方向に回転しながら飛んで行きます。回転がかかった輪ゴムはジャイロ効果によって軌道が安定し、また、空気抵抗が少ないために遠くまでよく飛びます。上の動画では的までの距離はおよそ5mありますが、普通の指鉄砲ではなかなかここまで届きません。

 

相楽製作所では上記の技術を応用した長距離射撃用の輪ゴム鉄砲を開発中です。よかったらこちらも見ていってください。

狐面

張子の狐面 販売しています。

 秘訣は浮き上がる弾道

上の動画では回転しながら飛んで行く輪ゴムの弾道が見えにくかったと思います。輪ゴムの飛び方を観察するため、ハイスピードカメラによる撮影を行いました。

(なお、弾道が見えやすくなるように白色の輪ゴムを使用しています)

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上の映像からは輪ゴムが回転しながら飛んで行く様子がよく分かると思います。ここで輪ゴムの弾道についてさらに注意深く見てみると、指先から放たれた輪ゴムは一度下へ沈み込んだ後、再び浮き上がってくるような軌跡を描いていることが分かります。

この回転をかける輪ゴムの飛ばし方では多くの場合、輪ゴムはこのような弾道を描きます。このような弾道にならない場合は輪ゴムの引き具合を変えたり、人差し指に固定する輪ゴムの部位をずらしたりしてみてください。ちょうど良い場所が見つかると思います。

※実はこのような弾道になる理由についてはまだよく分かっていません。当初は回転によるマグヌス効果が発生しているのだと考えていたのですが、よくよく観察してみると、マグヌス効果とは回転の方向が逆向きです(マグヌス効果はバックスピンで生じるが、この飛ばし方では輪ゴムは前回転している)。

 

発射の瞬間をさらに詳しく

さらに撮影速度を上げて、発射の瞬間を詳しく見てみます。

上の映像からは、小指から開放された輪ゴムが親指の根元を軸に上方向へ振り上げられた後、人差し指の先端を軸に前方向へ回転しながら発射される様子が見て取れます。この時、人差し指にかけられた輪ゴムの上側が、下側よりも強めに張られている状態をつくることで、輪ゴムの回転力を増すことができます。

 

輪ゴム飛ばし 応用編

上で紹介した輪ゴム飛ばしの応用編も紹介したいと思います。応用編では小指と薬指に1発づつ輪ゴムをかけることで2連発で輪ゴムを飛ばします。輪ゴムの上側だけを強めに張る人差し指の使い方は基本編と同じです。ポイントは輪ゴムをかけるときは小指、薬指、の順番で輪ゴムをかけ、発射するときは薬指、小指、の順番で発射する事です。どちらかの順番が逆になると輪ゴムが引っかかってうまく飛んでくれません。

応用編は少し練習が必要かもしれません。空いている中指を使うことで理屈上は3連発も可能だと思うのですが、私は指が硬くて3連発まではできませんでした。

 

まとめ

ここで紹介した輪ゴムの飛ばし方を使うと、より遠くの的を精確に狙えるようになるので、輪ゴム飛ばしの射撃競技としての面白さが格段に上がると思います。是非、いろいろな的を狙って遊んでみてください(人や動物に向けては撃たないでください!)。

輪ゴム飛ばしは物を壊す心配が少なく、室内でも気軽にできる射撃競技です。お子様との遊びや、デスクワークの合間の気分転換などにおススメです。

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