別角度から見るとこうなります。
洗濯ばさみのつまみ部分の位置で、残った96[mm]の部材を下図の要領で固定します。
固定部分を拡大するとこうなっています。
洗濯ばさみが付いた部材と銃身部分を、下図のようにして輪ゴムで固定します。
ボビンが付いている側から見ると、こうなっています。
下側から見ると、こうなっています。
最後に、洗濯ばさみが付いた96[mm]の部材の端を、銃身の最後尾に固定します。
これでホップアップ式輪ゴム鉄砲(割り箸版)の完成です。
反対から見るとこんな感じ。
長距離射撃用輪ゴム鉄砲(割り箸版)の遊び方
完成したらさっそく遊んでみましょう。使い方は以下のようになります。
性能的にはやはり、本格仕様のホップアップ式輪ゴム鉄砲にはかないませんが、それでも5[m]先の的を狙える程度の性能があります。
ホップアップ式は微妙なバランスで動作するため、機構部分に残る少しの抵抗やリリース時の輪ゴムの暴れなどに強い影響を受けて、うまく動作しなくなることも多いです。使用する輪ゴムの特性や、劣化状況もかなり動作に影響を与えます。
うまく動作しないときには、滑車の動きが悪くないか、発射の瞬間に無駄な摩擦や引っかかりがないか確認してみてください。また、輪ゴムの初速が速すぎても遅すぎても、ホップアップがうまくかかりません。滑車の位置や洗濯ばさみの位置をいろいろ変えて調整してみてください。
今回は誰にでも気軽に作れるというコンセプトで設計したため、滑車の代わりにボビンを使ったり、本体部分に割り箸を使ったりしていますが、この部分をより摩擦の少ない滑車と剛性の高い本体で作り直せば、射撃のばらつきも大きく改善されると思います。ぜひ改良に挑戦してみてください。
最後に、今回製作した輪ゴム鉄砲での射撃の様子を動画にまとめました。しっかり調整して撃てば、割り箸鉄砲でもこれぐらいの射撃が可能です。改良の際の参考にしてみてください。
長距離射撃用輪ゴム鉄砲(割り箸版)の射撃実験(的までの距離5[m])
比較用として、回転がかかっていない一般的な輪ゴム鉄砲の射撃の様子も載せておきます。以下のような飛び方になると、空気抵抗が大きく、行き先も定まらないため、長距離射撃は難しくなります。
回転がかかっていない一般的な輪ゴム鉄砲の弾道
以下は発射の瞬間をハイスピードカメラで撮影した動画です。銃身後方に配置される滑車(ボビン)は、輪ゴムの解放と同時に輪ゴムの後端を上方向へ振り上げる働きをします。(微細な動きで、ハイスピード撮影でもほとんど見えないのですが)
この動作と銃身先端で作られている輪ゴムの張力偏差によって、発射される輪ゴムには前回り方向の回転が加えられます。
長距離射撃用輪ゴム鉄砲(割り箸版)発射の瞬間
ホップアップ式の詳しい動作原理についてはこちらのページをご参照ください。