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電子工作の初心者の方に向けて書き始めた記事の2ページ目で、いきなり「入力インピーダンス」と「出力インピーダンス」という難しい言葉を持ち出すべきかどうか少し悩みましたが、この2つの概念を先に知ってしまった方が後々の学習が楽になるのではないかと思いますので書いてみます。

前のページでは「電流や抵抗に対するスケール感」を持つことで、危ない回路のつなぎ方なども判断できるようになると言いましたが、それともう一点、電子工作初心者にはなかなか語られない、けれども中級者以上は皆知っている概念があります。それが「入力インピーダンス」と「出力インピーダンス」です。

「入力インピーダンス」と「出力インピーダンス」というのは最初は「入力回路の抵抗」と「出力回路の抵抗」という意味にほぼ等しいと考えてしまって良いです。回路に対してある電圧をかけた時の電流の流れにくさの事を「インピーダンス」と言っています。

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(高周波回路などの交流信号を扱う時に「インピーダンス」と単純な「抵抗」では意味が変わってきます。例えばコンデンサーという部品は直流電流は全く通しませんが、交流電流は素通りさせてしまったりします。同じ部品であるにもかかわらず、流す電流の周波数によって電流の流れにくさが変わってしまう時に「インピーダンス」という概念が重要になってきます。)

この「入力インピーダンス」と「出力インピーダンス」という概念がないだけで、単純な回路でも電流値の計算が難しくなってしまうのです。例えば、以下のような回路の抵抗Rに流れる電流はいくらでしょう?という問いには簡単に答える事ができます。

オームの法則

理科の授業でやった「オームの法則」を使って簡単に答える事ができますね。オームの法則は

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V (電圧) = I (電流) × R (抵抗)

という公式で表されるので電流 I はV÷R (3V÷100Ω) なので答えは30mAです。

ですが実際の電子工作でただ100Ωの抵抗に3Vの電池をつなげて電流を流したりする事はあまりなくて、私たちがやりたい事はたいていマイコンなどのデジタルICにLEDやモーターを接続して動かす事だったりします。

例えばマイコンの出力ピンにモーターを接続してON/OFF制御がしたいとしましょう。接続するモーターはミニ四駆や工作用に多く用いられているFA-130RAとします。

FA-130RA

このモーターは乾電池2個、約3Vの電圧をかけて回す事は、ミニ四駆を作った経験のある方なら知っていると思います。そしてマイコンの電源が3Vで、出力ピンがONの時に3Vの電圧が出力される事が分かったとしましょう。このマイコンの出力ピンをモーターの端子に直接つなげばモーターが回ってくれそうな気がしませんか?私は最初そう思いました。

デジタルICの出力1

これを実際にやってみるとどうなるか。たぶんマイコンが壊れます。そしてモーターもほとんど回りません。なぜこれではダメなのか。モーターをつなげる前にONになっている出力ピンをテスターで計測すれば確かに3V出ていたと思います。同じ3Vでも、電池が出力する3Vと、デジタルICのピンが出力する3Vでは何か違いがあるのでしょうか?実はこの違いこそが「出力インピーダンス」の違いだったりします。次のページではこの「出力インピーダンス」について解説していきます。

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